「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」の評判|初心者向けは本当か?徹底レビュー

こんにちは、ヒロポンです。 

今回は数あるTOEICの単語帳の中から「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」を、徹底的にレビューしたいと思います。 

「世界一やさしい」と謳っているだけあり、初心者向けのテキストと思いきや、実際に中身を見てみると全然そんなことありませんでした! 

この本は明らかにTOEIC上級者向けです。 

おそらく作者も出版社も、初心者をターゲットとしてこの本を作ったと思います。 

しかし、TOEIC900オーバーの自分から見ると、初心者にはこの本はオススメしません。 

この記事ではその理由について詳しく説明していきたいと思います。 

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「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」|基本情報 

基本情報 

対象スコア初級〜900点台
収録単語数約1,500語
ページ数約350ページ
値段1,500円+税

ページ構成 

「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」の9割以上のページにはこのように↓見開きに4〜6語の語句が掲載されています。 

残りの1割弱、巻末に付録として 

付録
  • みるみる覚えられる「動詞の語法」 
  • Part5頻出の「コロケーション」 
  • 暗記が劇的に減る「前置詞」 
  • 長文攻略のための「因果表現」 
  • Part 6で狙われる「接続副詞」 

など、TOEICに頻出の表現がまとめられています↓ 

見開きにたったの6語というのは、一般的な単語帳からするとかなり少ない方だと思います。 

しかも、見開きページにはご覧の通り、短い例文(キラーフレーズ=TOEICにそのまま出題される例文)の他は派生語なども載っていません。 

なので、約350ページあり、それなりに分厚いにもかかわらず、単語数は約1,500語しかありません。 

こちらの記事で紹介している「金のフレーズ(金フレ)」が約1,000語ですが、金フレは片手におさまるコンパクトサイズがウリのテキスト。 

「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」特徴その1|詳し過ぎるくらいの解説 

見開きに4〜6語ということで、紙面のスペースのほとんどは、その語彙の解説に割かれています。 

ふつう単語帳では、見出し語に加えて、その類義語・対義語などがいくつか載っていますが、この本にはそれもほとんどなく、詳しすぎるくらい単語の解説にボリュームを割いています。 

なお語彙の解説は、語源の由来がほとんどです。 

例えばpedestrianという単語では、 

Part1で街中の写真に歩行者が写っているときに出てくる単語です。pedは「足」という意味で、足の爪に塗る「ペディキュア(pedicure)」や足で踏む「ペダル(pedal)」に使われています

と書かれおり、これには僕も「なるほど〜」と思ってしまいました。 

なお、語源というのは単語を覚える上で非常に重要な要素なのです。

英単語は一見するとバラバラに存在するように見えますが、実は漢字の部首のように、決まった意味を持つ共通のパーツ(ped=足など)が数多く存在するのです。

そうした語源のルールをあらかじめ把握することで、膨大な英単語を格段に覚えやすくなります。

語源学習の効果についてはこちらの記事もぜひご覧ください↓

関連記事:英単語をもっとも効率的に覚える方法は「語源学習」だった|英単語の語源図鑑

この単語帳には語源の他にも、TOEICでの出題のされ方がかなり詳しく載っています。 

先ほどのpedestrianであれば、Part1でよく出るということが書かれていますね(実際、ホントによく出ます)。 

このような語源・出題のされ方に関する情報が、全ての単語に対してかなりのスペースを割いて解説されているため、ここで学んだ単語は嫌でも頭に残りやすい作りになっているのです。 

「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」特徴その2|単語を「TOEICでの扱われ方」別にまとめてある 

また、この本のユニークな点として単語を「TOEICでの扱われ方別」にまとめている点が挙げられます。 

普通、こういった単語帳ではトピック(ビジネス・旅行など)やレベル別(スコア別)、品詞別(動詞・形容詞など)に語彙がまとめて紹介されていることがほとんどですよね? 

でもこの本は違います。 

この本の語彙のまとめ方は以下の通り↓ 

単語のまとめ方
  1. TOEIC超重要単語 
  2. 出題確実の鉄板単語 
  3. Part1超頻出「まとめ単語」 
  4. TOEIC特有単語 
  5. 訳語が難しい重要単語 
  6. みんなが勘違いしやすい単語① 
  7. みんなが勘違いしやすい単語② 
  8. 一度はきちんとチェックしたい単語 
  9. もう1つの「品詞」が狙われる単語 
  10. TOEIC常連の難単語 
  11. 絶対に知っておきたい「基本単語」① 
  12. 絶対に知っておきたい「基本単語」② 
  13. 絶対に知っておきたい「基本単語」③ 
  14. 上級者を目指す「応用単語」① 
  15. 上級者を目指す「応用単語」② 
  16. 実際に出る「難」単語 

めちゃくちゃユニークだと思いませんか笑? 

ご覧の通り「とにかくTOEICにちなんだ」切り口になっているわけです。 

TOEIC対策をするにあたって、これほどTOEICでの出題のされ方を研究してまとめた単語帳はこの本は他に無いかもしれません(「金フレ」もかなりのものですが、正直、情報量はこちらの方が上です)。そのくらい執念を感じます笑。 

ただですね、この切り口は英語初心者(TOEIC初心者)には向かないと思うんですよ・・・。 

初心者はやはり、基礎的な英文を理解するための基本単語がまとめられていたり、トピックごとに関連語句がまとめられているような単語帳で、まずは素直に3,000語くらい暗記する方が良いと僕は思います。 

もし初心者がTOEIC対策の単語帳を1冊で済ませようと思ったら、僕はZ会の「TOEIC TEST速読速聴・英単語 STANDARD1800 Ver.2」をオススメします。

関連記事:TOEICの英単語帳を1冊だけ買うなら・・・|「TOEIC TEST速読速聴・英単語 STANDARD1800 Ver.2」しかない!

残念ながら英語の習得に近道はありません。根性論ではなく、やはり基本的な単語はあるていどまとめて覚えておかないと話になりません。

「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」は、類義語や派生語の掲載がほとんど無いなど、あまりにも「TOEICウンチク」に特化した内容のため、初心者にはオススメできないと思ったのです。 

では、この本はどんな人にオススメなのでしょうか。 

「世界一やさしいTOEICテストの英単語」は、800点台から900点台にブレイクスルーするための一冊 

ズバリこの本は、既に800点台を取っているような上級者にこそオススメです。 

もっと言うと、800点台から900点台に乗り切れず、伸び悩んでいる人ですね。 

経験上、TOEICスコア900点オーバーに必要なのは、英語力+圧倒的な「TOEIC慣れ」だと言えます。 

このテキストは、「英語のテキスト」というよりは、(上でも書いた通り)圧倒的にTOEICウンチクに特化した内容になっています。 

「TOEICあるある」な情報が満載で、何度も受験したことがある僕なんかは、読みながら思わず「あ〜!わかる!」と唸ってしまいます。 

その点、逆にそこまでTOEICを受けたことが無い、英語力に自身が無い人は、あまり意味が無いですよ、このテキストは。

「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」|まとめ 

さて、ここまで書いたとおり、この本は解説が非常に多いので、最初は初心者向けかと思いましたが、そんなことはありませんでした。 

この本は完全に上級者向けだと断言します。 

自分も800点を越えて900点を目指している時は、それまで使ってきた単語帳を隅々までバカ正直に覚え切ろうとウンウン唸っていました。 

しかし今思えば、趣向を変えてこうしたウンチクに特化したテキストを手に取ってみたら、もっと早く900点を達成できていただろうなと思います。 

900点にあと一歩届かずに悩んでいる人は、ぜひ試してみてください! 

おまけ|最近のTOEIC対策アプリはかなり優秀

さて、ここまでTOEIC対策のオススメ単語帳を紹介してきましたが、もう1つ紹介しておきたいものがあります。

それは「TOEIC対策アプリ」です。

漫画「ドラゴン桜2」より

僕自身、使ってみるまでは「まぁアプリなんて勉強の息抜きだよね」くらいに考えていましたが、全然そんな事はありませんでした。

むしろこれからの勉強はアプリやITが本流となり、それを使いこなす人が勝つ、と確信しました。

TOEIC対策にオススメのスマホアプリ

僕が試してみたアプリは「スタディサプリTOEIC」というアプリでしたが、こちらは単語だけでなく、リスニング(Part1〜4)や文法問題(Part5)、長文問題(Part6〜7)など、全てのパートにアプリだけで対応している点が大きな特徴です。

このように、クイズ形式の単語学習だけでなく、TOEIC本番にかなり近い形式で問題演習を行うことができます↓

「ひたすら反復練習」には、アプリ>紙の本

単語の学習は基本的にはひたすら「暗記」です。これは避けて通れません。

そして暗記のために重要なのはひたすら「反復練習」が有効です。

そして、自分も実際に使ってみて気付いたのですが、誰がなんと言おうと反復練習には紙の本よりもスマホアプリの方が優れています

なぜならスマホアプリは

  • 常に持ち歩ける
  • どこでも学習できる
  • 間違えた問題・苦手な問題だけを反復できる
  • 発音が音声再生される

などの特徴があるからです。

単語帳をいつでもどこでも持ち歩ける人は少ないと思いますが、スマホなら文字通りいつでもどこでもポケットに入れておくことができます。

しかもアプリなら、自分が間違えた問題だけを重点的に復習することも簡単です。

さらに、その場で音声が再生されるため、単語学習でよくある「この単語、発音まちがって覚えてた・・・」ということもありません。

このように、単語の暗記なら紙の本よりもスマホアプリの方が圧倒的に効率的に学習することができます。

スタディサプリは有料サービスですが、単語だけでなく全てのパートに対策できる点が特徴です。

また、7日間の無料体験もありますので、まだアプリでの学習を使ったことがない人は、ぜひ一度試してみて欲しいと思います。

僕が実際に使ってみた詳細レビューもぜひ参考にしてみてください↓

あわせて読みたい:スタディサプリTOEIC「だけ」でTOEIC対策はできるのか?|徹底的にレビューしてみた

それでは〜。

TOEIC単語
Eテキ!

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