このブログでは世の中の様々な英語教材を実際に使ってみてレビューしていますが、TOEICの教材についても、いくつかレビューしてきました。
ご存知の通り、TOEICの教材はそれはもう数えきれないほど出版されています。
どれを買ったらいいのか迷ってしまうことも多いと思いますので、僕が過去に900点をとった経験から、実際に購入し使ってみて詳細なレビューを心がけています。
さて今回は、そんなTOEIC対策教材の中でも「単語帳」に絞って比較していきたいと思います。
TOEICの単語帳も、本当に数えきれないほど出版されていますが、今回は中でも定番となっている↓の5冊を取り上げて比較してみました。
TOEIC単語帳 定番5冊 スペック比較
今回紹介する5冊の詳細スペックは以下の通りです↓
TOEIC TEST英単語スピードマスター | 速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2 | 出る単特急 金のフレーズ | 世界一わかりやすい TOEICテストの英単語 | キクタンTOEIC | |
想定スコア | 全スコア(初〜中級がメインターゲット) | 500〜700 | 500〜990点(満点) | 初級〜900点台 | スコアごとに ・500 ・600 ・800 ・990 がある |
収録単語数 | 約3,000語 | ・単語:1,530語 ・熟語:271語 ・派生語等:1,047語 合計:2,849語 | 約1,000語以上 | 約1,500語 | 1,120語 |
ページ数 | 460ページ | 約400ページ | 287ページ | 約350ページ | 約350ページ |
価格 | 1,400円+税 | 1,600円+税 | 890円+税 | 1,500円+税 | 1,600円+税 |
TOEIC TEST英単語スピードマスター | 速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2 | 出る単特急 金のフレーズ | 世界一わかりやすい TOEICテストの英単語 | キクタンTOEIC |
さて、これら5冊の単語帳を、
- 初心者が1冊だけ買うなら
- 経験者がスコアアップのために買うなら
という2つの視点で紹介していきたいと思います。
TOEIC初心者が1冊だけ買うなら
TOEICを受けたことがなくて、何からやっていいかわからない
という人。
そんな人は、まずは単語をひたすら覚えましょう!
何はなくともまずは単語です。
文法がチンプンカンプンでも、単語の意味さえわかれば何となく何が書かれているかは解るはずです。
逆に単語の意味がわからなければ、お手上げですよね?
また、受験英語で文法はある程度身についている、という人も、TOEICでスコアをあげるには「TOEICに出る単語」を覚える必要があります。
TOEICに出る単語はある程度決まっており、それをまとめた単語帳がいくつも出ています(逆に、英検対策やTOEFL対策など、TOEICとは関係ない試験や分野の単語帳をやっても効率が悪いので、ここを間違えないようにしましょう)。
さて、冒頭で紹介した5冊のうち、初心者の最初の1冊にオススメなのは↓の2冊です。
TOEIC TEST 英単語スピードマスター
最初に紹介する「TOEIC TEST英単語スピードマスター」は収録語数3,000語と、5冊のなかでは一番語数が多いです。
基本の品詞に始まり、例文と合わせたビジネス用語・生活語が数多く掲載されています↓
例文と一緒に覚えるのは記憶を強く定着させるのに効果的ですので、オススメです。
語数が多く、TOEICの範囲を網羅しているので、1冊だけ買うならこの「TOEIC TEST英単語スピードマスター」は十分なテキストと言えるでしょう。
スピードマスターについてはこちらの記事でも詳しく紹介しておりますので、気になる方はぜひご覧ください↓
詳細:「TOEIC TEST英単語スピードマスター」の評判と使いかたを徹底的にレビューしてみた!
ただし、
個人的にもっとオススメなのは次の「速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2」です!
TOEIC TEST 速読速聴・英単語 STANDARD 1800 ver.2
「速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2」も、約2,800語とTOEICを攻略するのに申し分ないボリュームとなっております。
形式も「例文+日本語訳+そこに登場する単語」となっており、記憶に残りやすい形式です。
単語は必ず例文の中で覚えることで、実際の場面でどのように使うのかがわかっていなくては意味がありません。
さらに、この「速読速聴英単語」では、掲載されている例文がTOEIC本番そっくりの問題文形式になっているのです↓
問題文はかなり再現度が高く、どれもそのままTOEIC本番に出そうな文章ばかりです。
もちろん単語のチョイスもかなり本番を再現したものになっています。
さらにリスニングの問題文まで本番形式を再現しており、音声もMP3でダウンロード可能となっています↓
このため、単語の学習をしながら一緒に本番の問題対策もできてしまう、というまさに一石二鳥の単語帳なのです。
出版社のZ会は大学入試の単語帳の決定版でもある「速読英単語」が長くベストセラーとなっているだけあり、非常に質の高い英語教材を作っています。
というわけで、これからTOEICの勉強を始めようという人が1冊だけ単語帳を買うなら、僕は迷わずこの「速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2」をオススメします!
さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓
詳細:TOEICの英単語帳を1冊だけ買うなら・・・|「TOEIC TEST速読速聴・英単語 STANDARD1800 Ver.2」しかない!
TOEIC経験者がスコアアップのために買うなら
さてお次は、
「これまで長らくTOEICの勉強をしてきて、単語帳も1冊回し終わってる。スコアもそれなりに取れてきた。」
という人が、さらに高得点を目指すための2冊を紹介します。
出る単語特急 金のフレーズ
まずはTOEICを受ける人なら誰でも知っていると言っても過言ではない、そのくらい有名な「出る単特急 金のフレーズ」です。
収録語数約1,000語と、TOEICに「必ず出る」単語だけをまとめたコンパクトな内容です。
著者のTEX加藤さんは毎回TOEICを受験し、そしてほぼ毎回990点満点を取得しているという、生粋のTOEICマニア。TOEIC業界のカリスマです。
そんなTOEICを知り尽くした著者が、数ある「TOEICあるある」をふんだんに盛り込んだ、TOEIC予備知識満載の一冊が、「出る単特急 金のフレーズ」なのです。
詳細:「出る単特急 金のフレーズ」(金フレ)の評判・使い方を徹底的にレビューしてみた
世界一わかりやすいTOEICテストの英単語
さて同じく経験者がハイスコアを狙うためにオススメな単語帳が「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」です。
この単語帳も1,500語と語数は少なめですが、特筆すべきはその1語1語に対する「説明」のボリュームの多さです。
このように、紙面の大部分を単語の「説明」に割いています↓
説明の内容は語源に関するものが多いですが、「金フレ」と同じように「TOEICあるある」も充実しています。
また、「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」では
TOEICではよくこういう文脈でこういう問われ方をする
という、「TOEICでの問われ方」が非常に充実している点がポイントです。
「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓
詳細:「世界一わかりやすいTOEICテストの英単語」の評判|初心者向けは本当か?徹底レビュー
さて、「金フレ」と「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」ですが、この二つはどちらも
- 収録語数が少なめ(1,000〜1,500語)
- 「TOEICあるある」が充実している
という共通点があります。
収録語数が少ないのは、TOEICに「必ず出る」単語しか載せていないからです。
逆に言えば「出るかもしれない」、「出るけどそこまで難易度が高くない」というような単語は切り捨てているわけです。
そのため、この2冊は初心者向けではないと、僕は思っています。
また「TOEICあるある」と聞いて「なんじゃそら?」と思ってバカにしている人がいるかもしれませんが、TOEICでハイスコアを取るに当たって「TOEICあるある」は非常に重要です。
このブログでは何度も書いていますが、TOEICでハイスコアを取るのには、「英語力」に加えて「TOEIC慣れ」が重要な要素となります。
このTOEIC慣れの部分を補うのに、「TOEICあるある」は非常に有用なのです。
つまり、一般的な単語の意味だけでなく
- TOEICではこういう意味で登場する
- TOEICでは、よくこういう文脈でこういう問われ方をする
といった情報が充実していることが、試験本番で慌てないために非常に役立つのです。
それでは、経験者がハイスコアを狙うのにオススメの「金フレ」と「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」ですが、どちらがよりオススメなのでしょうか?
個人的には「金フレ」かな、と思います。
理由は、「金フレ」の方がコンパクトだからです。
この2冊はあくまで、他の単語帳を1冊回した人が、さらにハイスコアを目指すために、趣向を変えて取り組むための1冊だと捉えています。
そのため、いくら説明が多いとは言え、一般的な単語帳と同サイズの「世界一わかりやすい」に一から取り組むのは正直ちょっとダルいですよね?
というわけで、新書サイズでどこにでも持ち歩けるコンパクトな「金フレ」をよりオススメしています。
と言っても、これは正直好みもあると思いますので、以下の詳細レビューを読んでいただき、自分にあっていると思った方を選んでいただければと思います。
オススメしない単語帳はコレ
さてここまで4冊を紹介してきましたが、まだ登場していない1冊があります。
それが「キクタンTOEIC」シリーズです。
このシリーズは個人的に正直オススメしません。
理由については
- 例文が無く、単調
- 「スコア別」という謎の分け方により、冊数が多い
と言った点です。
もちろんオススメしないと言っても、ここで紹介している他の教材に比べると、という意味です。
売れていることは確かですので、やっても全く意味が無い、やらない方が良いという意味ではありませんので、念のため。
詳しくは詳細レビューをご参照いただければと思います。
【番外編】一度は試してみてほしい単語帳アプリ|「スタディサプリTOEIC」
番外編として参考書ではないのですが、これからのTOEIC対策の定番となるであろうアプリ「スタディサプリTOEIC」を紹介しておきます。
スタディサプリTOEICは、TOEIC対策の講義動画・演習問題・単語帳がセットになった月額2,980円の有料アプリです。
「スマホアプリで勉強」というと、抵抗を覚える人もいると思います。僕も最初はそうでした。
しかし実際に使ってみると、非常によく考えられて作られており、スキマ時間で効率的にTOEIC対策ができるアプリでした。
いつでもどこでも持ち歩けるのに加え、自分が苦手な単語・間違えた単語だけをひたすら繰り返して覚えることができ、特に単語の暗記については絶大な威力を発揮することは間違いありません。
7日間すべての機能が使える無料体験もありますので、まだ使ったことがない人はぜひ一度試してみることをオススメします。
まとめ
さてというわけで、定番5冊のTOEIC単語帳について紹介してきました。
最後に比較結果をおさらいしてみます↓
TOEIC TEST英単語スピードマスター | 速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2 | 出る単特急 金のフレーズ | 世界一わかりやすい TOEICテストの英単語 | キクタンTOEIC | |
想定スコア | 全スコア(初〜中級がメインターゲット) | 500〜700 | 500〜990点(満点) | 初級〜900点台 | スコアごとに ・500 ・600 ・800 ・990 がある |
収録単語数 | 約3,000語 | ・単語:1,530語 ・熟語:271語 ・派生語等:1,047語 合計:2,849語 | 約1,000語以上 | 約1,500語 | 1,120語 |
ページ数 | 460ページ | 約400ページ | 287ページ | 約350ページ | 約350ページ |
価格 | 1,400円+税 | 1,600円+税 | 890円+税 | 1,500円+税 | 1,600円+税 |
ポイント | 一冊だけ買うならコレ! | 経験者の2冊目ならコレ! | オススメしない | ||
TOEIC TEST英単語スピードマスター | 速読速聴・英単語STANDARD 1800 Ver.2 | 出る単特急 金のフレーズ | 世界一わかりやすい TOEICテストの英単語 | キクタンTOEIC |
個人的な意見でいろいろ書いてはみましたが、ここで紹介している単語帳はどれもベストセラーとして売れているだけあって、どれも極端なハズレはないと思います(TOEICの単語帳といいながら、全くTOEICに出ない単語を収録した単語帳というものも世の中にはありますので・・・) 。
ポイントとしては、あまり単語帳での学習にとらわれ過ぎず、単語帳はやりつつ、実際の問題演習を解きながら、解らない単語はそのつど覚えていく、というスタイルの方が効率が良いと思います。
そして、長く学習を続けていると、どうしても覚えられない単語、毎回間違える単語というものが出てきます。
僕は、そうした単語は単語帳で覚えるのは効率が悪いので、一枚の紙にまとめて持ち歩き、ちょっとした隙間時間を活かして徹底的に叩き込むようにしていました↓
皆さんも、自分にあった単語帳・勉強法を見つけて、スコアアップを目指してみてください!
この記事が皆さんの参考になれば嬉しいです。
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