こんにちは、ヒロポン(@E_Teki_2019)です。
この記事では、 TOEIC初級者向けのPart7(長文問題)対策テキスト「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」のレビューを紹介しています。

この「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」は、スタディサプリでもお馴染みのカリスマTOEIC講師、関正生先生の「世界一わかりやすい」シリーズのPart7対策ですね。
関連記事:スタディサプリTOEIC「だけ」でTOEIC対策はできるのか?|徹底的にレビューしてみた
その名の通り、分かりやすさに重点を置いた初〜中級者向けのテキストとなっています。
Part7は、英文を読む量が多いうえ、引っかけもあり、一筋縄では正解できない問題も多いことから、1番苦手はパートだという人も多いのではないでしょうか。
今回紹介する「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」は、そんな初級者のために、「この問題はどういう意図で出題されており、どうやったら正解を選べるのか?」というポイントに絞り、それを文字通り「世界一わかりやすく」解説したテキストでした。
それではさっそく詳しい内容を見ていきましょう。
改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)|基本構成
想定スコア | 初心者〜700点台 |
ページ数 | 約280ページ |
問題数 | 22題(大問) |
値段 | 1,500円+税 |
「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」は大きく分けて
- シングルパッセージ(問題文が1つの文章問題)
- マルチプルパッセージ (問題文が2〜3つの文章問題)
の2つの章に分かれています。
そしてそれぞれ、
- 攻略法
- 例題
- 演習
という構成になっています。

収録されている問題集は
例題 | 演習 | |
シングルパッセージ | 5題 | 8題 |
マルチプルパッセージ | 3題 | 6題 |
の合計22題です。
ちなみに「初〜中級者むけ」と書きましたが、問題が簡単という意味ではなく(それだと意味ないので…)、単純に問題数が少ないので、初級者でも早く解き終わることができ、2周3周と復習することができる、という意味です。
問題自体は TOEIC本番にかなり近い難易度・傾向になっています。

そして、なんと言っても一番のポイントはこの「世界一わかりやすい」解説です。

Part7でより多くの問題を正解するために必要なポイントが凝縮されています。
Part7攻略の三本柱
なお、このテキストではPart7攻略の3本柱として、「読解スキル」「整理スキル」「解法スキル」の3つのスキルを提唱しています。

各問題の解説はこれら3つのスキルに沿って展開されていきます。
読解スキル
「読解スキル」とは、文字通り「英文を読める」スキルのこと。
著者は
「解けなかった問題」の最大の原因は「読めていないこと」
だと書いており、「スキャニング(=飛ばし読み)」を明確に否定しています。
TOEICではとにかく「速く読むこと」が推奨されがちですが、このテキストでは、まずは「確実に読むこと」を推奨しています。
ゆっくり読んでも理解出来ない英文を速く読めるわけがないのです。
整理スキル
2つめは「整理スキル」。
Part7では、文中に登場した情報を整理して選択肢から正解を選び出すことが求められます。
「英文は読めているのに正解できない」という人は、この「整理スキル」が足りないのです。
このテキストでは整理スキルを高める方法として
- 当事者意識・イメージング
を提唱しています。
当事者意識・イメージングとは、たとえば問題文が求人の案内広告だったら、自分がその仕事に応募する「当事者」になったつもりで問題を読む、という事です。
これにより、Part7で重要となってくる「時間」「場所」「メンバー」などの情報を、より鮮明に記憶しながら本文を読み進めることができるというわけです。
他にも、固有名詞(人や会社の名前)もキーになりますので、こうした情報を確実に抑えておくことも、整理スキルに含まれます。
解法スキル
そして3つ目の「解法スキル」。
このテキストでいう解法スキルとは
「含み表現(=直接はそうと書いてないが、正解を選ぶ鍵となる情報を「含ませた表現」)」
のことです。
テキスト内で挙げられている例を紹介すると、たとえば本文中に
weather permitting〜「(もし)天気がよければ〜」
という表現があった場合、
the schedule may be changed
という選択肢があり、それが正解になる、というようなパターンのことです。
ここでは、本文には「スケジュールは変更になるかも知れない」とはハッキリ書かれていなくても、「天気がよければ〜」という条件が提示されていることから、「もし天気が悪かったらスケジュールが変更になる可能性がある」と推測しなくてはなりません。
また、他にもよくある表現の例として、本文中に
annual〜「毎年の〜」
という表現があったら、
the 〜 is held every year.
みたいな選択肢が正解になる、というようなパターン。
ここでも、本文中に直接「毎年開催されている」という表現は無くても、annualという表現からそれを読み取ることが求められます。
こうした問題は英文そのものの意味が読み取れただけでは正解できません。
「含み表現」に気がついたうえで、推理をして問題文の内容と選択肢を結びつけないと正解できないパターンの問題がPart7にはあるのです。
このテキストでは、以上「読解スキル」「整理スキル」「解法スキル」の3つのスキルを意識しながら、例題と解説をとおして、Part7で確実にスコアを取っていく力を養っていきます。
問題数は少ないが、よく考えられた「良問」揃い
さてこの「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解) 」ですが、問題数という点では、合計22題と、少ない方だと言えます。
しかし、実際に解いてみると、非常に良問揃いだと思いました。
問題数が少ない分、スコアアップに重要なポイントのみに絞られているのです。
大問1題につき2〜5問の問題が含まれますが、解説を読むと、それらがそれぞれ「明確な意図をもって」作成されていることが分かります。
例えば下記のような解説↓

このように、各問題で筆者が読者に「学んで欲しいこと」がとても明確です。
そしてそれは、すべてTOEIC本番で頻繁に出題される重要なポイントばかり。
初級者の人であれば、このテキストを1周学習する事で、Part7とはどんなテストなのか、何が問われているのか、どうやって正解を導き出せるのか、を一通りマスターすることが出来るでしょう。
まとめ|初心者向けPart7対策にはイチオシ
というわけで「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」を紹介してきました。
非常に分かりやすい解説で、少数精鋭の良問揃いの問題集です。
ただし、感想としてはやはりこの問題集は「初級者むけ」かなと思います。
理由としてはやはり問題数が少ないという点ですね。
この問題集では、出題意図を踏まえた対策や頻出の語彙など、Part7で正解するために必要な情報が、かなり的を絞って収録されています。
そのため、初級者が短期間でPart7の問題に慣れるのには最適だと思いますが、いっぽうでPart7はたくさんの長文問題を次から次へと解く持久戦でもあります。
その持久戦を戦い抜くには、ある程度まとまった問題数を、集中力を保ちながら数多くこなす練習も必要になってきます。
よって、たとえば800点台の人が900点突破をめざす、とかいう場合だと、このテキストでは足らないと思いました。
(とは言え、収録されているポイントは的を得ているものが多いので、上級者でも勉強になる部分は多いとも思います。)
というわけで、初級者の人で「Part7に効率的に対策したい」という人にはこちらの「改訂版 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 7 読解)」をオススメします。
いっぽうで、900点台突破を目指すような人には、こちらの記事で紹介している「 TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7」をオススメします!
関連記事:とにかく分かりやすいPart7対策なら|「TOEIC L&R テスト 究極のゼミ Part 7」
それでは、ヒロポン(@E_Teki_2019)でした!
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